2024年11月1日(金)
最近noteに感じたこと、大切に思うこと書いてます。よかったら覗いてみてくださいね!以下転載。
https://note.com/iflab_education/n/n97d934569e40
増え続ける不登校
不登校の小中学生34万人。346,482人です。中学生は1000人に67.1人不登校とのことなので、単純計算で40人クラスで2.68人が学校に行ってないことになる。1クラスに複数人、不登校になる子がいる訳です。ちなみに、小学生は1000人に21.4人。40人のクラスが2クラスある学年だと1.72人。学年に1人以上の不登校の子がいることになりますね。
やる気が出ないってどういうこと?
文科省が毎年行うこのアンケート、いつも不満に思うんだけど、去年まで理由のトップが無気力、今年はやる気が出ない等で、これは実態を反映してんのかなと。「やる気が出ない」の文言自体も不快です。
だって、少なくとも相談に来られる親子、今来ている子たち、やる気が出ないから学校行けない子なんて、誰1人としていないから。
行けない、行きたくない=やる気がないではないと思うんですよね。
イフラボのハイキング、行きたくない!それは、やる気がないから?
昨日、久しぶりに晴れるから、ハイキングで御岳山〜日の出山〜つるつる温泉に行こう!って2日前に決まったんです。みんなで久々の山登りand温泉楽しみだねぇってワイワイしてたら、ある子が私のそばに寄ってきて
「温泉嫌です。入りたくない。行きたくないです」って言ったの。
「え!どうして?」って聞いたら、
「理由はわかんない。でもすごく嫌だって心がモヤモヤするから。温泉あるなら山登りも疲れるし、明後日行きたくない」
って答えたんですよね。
これ、温泉を学校に置き換えてくれたら良いと思うけど、果たしてこの子はやる気がないのだろうか。字面だけみたら、やる気ないって捉えられちゃうかもしれないけれど。皆さんどう思いますか?
自分のことを知るための話し合い
その子の気持ちを受け止めつつ、一緒に心の根っこを探ってみよっか、って2人で話しをすることにしました。しばらく話してたら、
・入会してからずっと、たまたまハイキングだけだったから、温泉は初めてだった(新規場面に不安になる)
・ハイキング=ハイキングだけで、その子の頭の計画には温泉はなかったのに、いきなり温泉ってワードが出てきて、え!なんで?と感じてしまったことだってことが分かりました(予定変更が苦手)
その日のための対処、これからの自分との付き合い方
それはいきなり気持ち切り替えられないよね、そういう時はどうしよっか。
まずは翌日の対処法を一緒に考えて、温泉に入る、入らない、入らないなら温泉施設で本読んで待つ、明日は行かないを自分で決めてもらいました。丸一日考えていいよ!じっくり考えてみてって。
その子は30分考えて、山は行くけど、温泉は漫画読んで待ってるを選択したんですよね。
今後は「プランAだけじゃなくてプランBもある」ことが分かって良かったね。こちらも伝えるけれど、心づもりする練習しようね、もっと前に予告があるのも大事だねって、ことに決まりました。
元々、毎日のお風呂も気合いと声がけで渋々入ってるから、温泉がある時は2週間前には教えて欲しいというリクエストがありました。小学3年生。ちなみに、学校では一言も話せず震えていた子です。
話し合いをしている時は、黙って見守ってくれていた他の子たち。自分のモヤモヤがなんなのか、分かって良かったねって、自分のこと知ることができて良かったね、ってメンバーみんなでお祝いしました。
学校にも転がっている、心のモヤモヤの種
たぶん、というか絶対、学校生活のそこかしこに、そういう心のモヤモヤの種が転がっているはず。何の理由もなく「行きたくない=やる気が出ない」ってなってないと思うの。イフラボに来ている子たちはみんな、自分のせいで学校に行けなくなっちゃったから、頑張りたいって心に目標つくってるもの。痛々しいくらい、みんな健気。「やる気が出ない」30パーセントでトップの理由って、まとめてしまうのは本質が理解されてないように思うのです。まずこの選択肢がある時点で、課題の本質的な理解ができてないというか…
元気に山登りできたよ!
ちなみに、その子は元気に山登りに参加しましたよ(写真は宣伝用にポーズしてもらってノリノリの図。お休み多くて少人数)。学校で「行きたくない」って言える機会があるのか分からないけど、何もしなかったら、来なかったと思う。
で、お母さんから「行きたくないってテコでも動かないんです。今日はお休みさせます……」と連絡来て、お休みですよね。これも表面的にはやる気がなくて、不登校ってことになります。さて、「やる気が出なくて不登校」って、子どもの実態を反映しているでしょうか。
子ども1人ひとりと丁寧に向き合わないと見えてこない
子どもがやる気が出ないように見える、その後ろにどんな困りごとがあるのか、なぜやる気が出ないように見えるのか、子ども一人一人を丁寧に見て、一緒に考えていかない限り、絶対不登校減らないです。不登校本気で減らしたいならね。